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再販制度に守られ、押し紙を販売店に押し付ける新聞社が、コンビニに「値引き販売は認められて当然」と言う不自然
セブンイレブンに排除措置命令 公取委、値引き制限は「不当」(日本経済新聞)
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?id=AS1G2203I%2022062009

 コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンが、消費期限が近づいた弁当などをフランチャイズチェーン(FC)加盟店が値引きして売る「見切り販売」を不当に制限したとして、公正取引委員会は22日、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)で同社に排除措置命令を出した。命令は見切り販売を可能にするガイドラインなどを整備するよう求めている。
 公取委は価格の決定権が「FC加盟店側の経営判断にある」と判断したうえで、30~40店で「値下げを制限された」との証言を得て独禁法違反と認定した。コンビニ業界で定着する全国一律的な定価販売のあり方に大きな影響を与えそうだ。
 同社の井阪隆一社長は同日夕、本社(東京)で記者会見し、「一部加盟店と一部社員との間で(値引き制限の)強制ととれる発言があった可能性がある」としつつ、「排除命令を受け入れるかどうか慎重に検討していく」と語った。


 コンビニ最大手のセブンイレブンに対し、公取が排除措置命令を出しました。常時売れているような店舗にはこのようなことをする必要はないのかもしれませんが、季節や曜日によって販売数が大きく異なる店舗も本部の意向で仕入れ数が決められ、廃棄処分が増えるなどの問題もあるそうなので、店舗によっては見切り販売をした方がよいケースもあるのでしょう。私はコンビニの最大のメリットは「いつでもどんな商品でも揃う」ところだと思っており、「新鮮さ」はほとんど意識したこともないので、一部商品が見切り販売されていてもブランドイメージを損なうことはないのではと思います。この辺は感覚の問題なので違うという方もいるとは思いますが。
 それで、いくつかの新聞がこの問題を社説に取り上げています。

セブンイレブン 独禁法に問われた値引き制限(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090622-OYT1T01123.htm

 弁当など日持ちしない食品のコンビニでの販売方法が、変わる可能性が出てきた。
 コンビニ業界最大手のセブン―イレブン・ジャパンに対し、公正取引委員会が独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで排除措置命令を出した。
 傘下の加盟店が、販売期限が近づいためん類や弁当などを値下げ販売することを、セブン―イレブン本部が不当に制限したとし、値下げを認めるよう命令した。
 加盟店にとって廃棄処分とする食品の量を減らし、消費者も割安に購入できるなど、値下げ販売のメリットは大きいが、本部側は推奨価格での販売にこだわった。
 値引きに圧力をかける行為は、コンビニ業界全体で広く行われてきたが、もはや通用しまい。
 セブン―イレブンは公取委の命令を早急に受け入れ、他のコンビニ本部も命令に倣って、値下げ販売を認めるべきである。
 セブン―イレブン本部と加盟店との契約では、弁当などを廃棄する場合、費用を加盟店側が負担することになっている。
 このため、損失を少なくしようと値下げに踏み切る加盟店が出てきた。これに対し本部が、フランチャイズ契約の解除を示唆するなどして、待ったをかけていた。
 見切り販売を容認すると、定価販売している時間帯の売り上げが落ちるうえ、ほかの商品にも値下げが波及する恐れがある、というのが本部側の言い分だ。
 これに対し公取委は、2002年に改定したコンビニ業界に対する指針で、正当な理由なしに値引き販売を制限することは、独禁法が禁じる「優越的地位の乱用」に当たるとし、警告していた。
 その指針にもかかわらず、不当な行為を繰り返していたとして、業界のリーダー的存在のセブン―イレブンに、最初にメスを入れたというわけである。
 流通業界などから出る食品廃棄物については、「処理に費用がかかり、食料自給率向上の観点からも問題だ」と指摘されてきた。
 その通りだろう。捨てられた食品の多くは、ゴミとなって処分場に運ばれ燃やされる。日本は大量の食料を輸入しているが、食べられるのに捨てられる量は、年間500万~900万トンに及ぶと推計されている。
 国内の年間コメ生産量の約900万トンに比べて、その量の多さがわかるだろう。貴重な食料の無駄を減らす意味からも、値引き販売は認められて当然である。


セブンイレブン―捨てない仕組みをめざせ(朝日新聞)
http://www.asahi.com/paper/editorial.html

 戦後最大の流通革命のひとつに入るのが、コンビニエンスストアの普及だ。そのビジネスモデルが、大きな転換点を迎えた。
 公正取引委員会がコンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンに対して排除措置命令を出した。売れ残りそうな弁当やおにぎりを値引き販売している加盟店のオーナーに、不当な圧力をかけて値引きを妨げたというのだ。
 独占禁止法上、セブンのようなフランチャイズ・チェーンでは、個々の商品の売値の決定権は店のオーナーにある。セブンは取引上の優越的な地位を笠に着て、オーナーの権利を踏みにじった、と公取委が断じたのだ。
 値引き制限は、セブン以外の大手コンビニでも当然とされてきた。今回の改善命令は、業界の今後のあり方に大きな影響を及ぼすだろう。
 消費者の視点からこの一件を見れば、問われているのは値引き制限の背後に隠れた「定価販売と大量廃棄を前提にしたビジネスモデル」がこのままでいいのか、ということになる。
 多くのコンビニで特異な損益計算方法がまかり通っている。コンビニ本部は、加盟店の売り上げに伴う利益の一定比率を「チャージ」などと称して天引きする。売れ残り品はどうなるか。これは事実上、仕入れ原価で加盟店オーナーが買い取り、廃棄している。つまり、コンビニ本部は売れ残りのリスクや損失は負担せず、売れた品物だけから上前をはねる構図だ。
 コンビニ本部ができるだけ多くの利益を確保しようとすれば、売れ残りの危険よりも、「客が来ても欲しい品物がない」という欠品の方が重大な問題になる。そこで、常に多めの仕入れをするよう加盟店に圧力をかけ、結果的に廃棄されることを承知の上で、売れ残りを増やしても顧みない。
 加盟店の標準的な廃棄額は売上高の3%程度といわれる。心を痛めるオーナーからは、コンビニ本部が「廃棄は投資と考えよ」「人間の心は捨ててくれ」とまで言って過大な仕入れを求めた、と悲痛な声もあがる。
 24時間いつでも買い物ができる便利さを味わってきた私たち消費者は、このような暗部への認識が薄かった。だが、例えば、各店舗のレジに「当店は月間○○万円分の商品を廃棄しています」と正直に掲げて、これまで通りに商売が成り立つだろうか。
 セブンは廃棄の実態を公表すべきだ。全国1万2千店で総額いくらか、総量で何トンか、それで何人分の食事を賄えるのか、などを知りたい。社会的責任を含め、廃棄とどう向き合うかについても姿勢を示す必要がある。
 値下げ販売は、売れ残り=廃棄を減らす観点からの加盟店オーナーの有力な提案である。今度はセブンの本部が変わる番だ。


社説:コンビニ排除命令 大量廃棄も考え直そう(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090623k0000m070101000c.html

 弁当などの値引きを加盟店に認めなかったコンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンが、公正取引委員会から独占禁止法違反(不公正な取引方法)で排除措置命令を受けた。取引上の優越的な地位を乱用し、消費期限が近づいた弁当やおにぎりを値引きする「見切り販売」を不当に制限したとの判断だ。
 公取委は02年に「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」という指針で、値引きの制限を禁じた。このため、セブンも表向きは「値引きはコンビニになじまないが、最終的には加盟店が決めること」との考えを示してきた。しかし、実際は値引きする時に本部への報告や相談を求め、その際に契約の打ち切りをにおわせるなど圧力をかけてきた。結局、値引きできずに売れ残った弁当などは捨てるしかなく、食べ物の大量廃棄という問題も浮かび上がらせた。
 公取委の命令は、経営の自由を縛る一方で、売れ残り商品の原価や廃棄の費用を店側にすべて負担させるゆがんだ取引関係を正すものだ。セブンだけでなく業界の慣行になってきただけに、全国の4万店を超えるコンビニで今後、スーパーや百貨店と同じように値引き販売が広がるだろう。これを機に「もうかるのは本部ばかり」という取引関係を根本的に見直すことも必要になる。
 ただ、値引きが許されても廃棄はそんなに減らないかもしれない。1円に値引きして店主が買い、売り上げに計上した後に捨てる「1円廃棄」が、経営改善の裏ワザとして一部で行われていたが、今後どんどん広がる心配がある。日本では世界の食糧援助量の3倍以上、年間2000万トン近い食品廃棄物が生み出されている。コンビニでは1店当たり年間20~30トンとも言われる。
 大量の廃棄と裏表の関係にあるのは、いつでも新しい商品がたくさん並ぶコンビニの利便性だ。業界関係者は「ライフスタイルの変化に合わせ、24時間常に新しいものを提供してほしいというニーズが廃棄を生んでいる」と強調するが、ただの自己弁護と切り捨てられない。
 加盟店を不当に縛るビジネスは問題だが、食べ物を粗末にする業態も長続きするとは思えない。コンビニ各社は家畜の飼料へのリサイクルなどに取り組んでいるものの、世界の飢餓人口が初めて10億人を超えた厳しい現実を思えば胸を張れるようなことではない。1日に何度も商品を店頭に送って購買意欲を刺激するようなシステムを各社が見直すのはもちろんだが、消費者も常に新しい商品がたくさん並んでいる光景が豊かでいいことなのだ、という考えを改める時に来ているだろう。


見直し迫られるコンビニ経営(日本経済新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20090622AS1K2200522062009.html

 セブン―イレブン・ジャパンがフランチャイズチェーン加盟店による値引き販売を不当に制限したとされる問題で、公正取引委員会は独占禁止法違反(優越的地位の乱用)にあたると認め、取りやめるよう求める排除措置命令を出した。事実上の全国統一価格を前提とするコンビニ経営は大きな見直しを迫られよう。
 契約では商品の販売価格を決める権利は加盟店にある。ただし、これまで本部は加盟店に対し商品ごとの推奨価格を示し、消費期限の迫った弁当なども値引き販売は好ましくないと指導した。店舗の多くは売れ残り品を廃棄。捨てた商品の原価も加盟店が全額負担する仕組みだ。
 コンビニは安さより便利さを提供し消費者に支持された。厚い利益を本部と加盟店で分かち合い、本部の高収益と加盟店増を両立させた。
 しかし店舗数が飽和し、売上高が頭打ちとなるなかで、売れ残り品を廃棄せず、利幅を削っても見切り販売し仕入れ代だけでも回収したいという思いは加盟店の間で近年、強まっていた。昨年来の経済危機で消費者が低価格志向を強め、スーパーや総菜店が安い弁当の品ぞろえを充実させたこともコンビニ経営者の目を一層、値引き戦略に向かわせた。
 コンビニは安売り競争が起きないことを前提に一つの地域に大量出店し、物流コストなどを下げた。いったん値引きが始まれば波及は早い。今回の公取委の命令により、コンビニ経営は転換を迫られよう。
 便利な店という原点に立ち返り、例えば、ご用聞きや宅配など、高齢化社会に対応した新しい利便性を充実させるのもいい。医薬品類の充実、合理的な値引きや値下げなど、品ぞろえや価格戦略にも工夫の余地はあるだろう。期限切れに近い食品を適切な値引きで売り切れば、食品ゴミが減り、環境にもよい。
 公共料金の支払いや防犯など、コンビニはすでに社会のインフラになっている。独立や起業を促すフランチャイズチェーンというシステムも大切に育てたい仕組みだ。
 コンビニ本部には加盟店との契約やチェーン運営法に、もう一段の透明性を求めたい。とりわけ最大手のセブン―イレブンには公正さや公共性の点で模範を示す責務があろう。


 産経の社説は違う話題でした。どの新聞社も「取引慣行を正すべき、廃棄を減らす観点からも」という内容で、朝日と毎日は後者の廃棄の観点が強く書かれているようです。これを読むとその通りだと思いますが、ふとこれを書いている新聞社自身のことを考えたとき、「何かおかしい」と思ってしまいました。再販制度を維持し販売店の値引きをさせないようにし、押し紙を販売店に押しつけ利益を得ている新聞社の姿と変わらないのではないでしょうか。
 以前、公取の研究会で再販制度の存廃が議論された際、読売新聞の渡辺恒雄社長(当時)は再販制度を撤廃しようとする学者に対し「新聞なんかつぶしてやりたいと思っている、3人のイデオローグがいる」と国会の委員会にて名指しで批判し、政治的圧力をかけました。再販制度撤廃を主張する議員に対しては紙面で露骨な嫌がらせを行ったという話も聞きます。撤廃すべきという意見は「オウム真理教の教祖の理論を長々と書かないのと同じ」と言い放ち、「公器」であるからこそ再販制度が認められてきた新聞紙上において大々的に再販制度維持の論陣を貼りました(参考:新聞を法律で守る必要あるのか 「再販制」という反消費者制度)。他方、現在は販売店から声が上がりだし、販売店に部数を押しつけて見かけの販売部数を維持する「押し紙」問題も明らかになってきています(参考:新聞業界最大のタブー? 週刊新潮が「押し紙」特集記事「押し紙裁判」フリー記者が読売に勝訴)。
 これらのことを考えると、コンビニ業界と新聞業界の違いはどこにあるのかわからなくなります。コンビニから廃棄されるのは弁当などの「食べ物」であり、新聞の「紙」とは違うというのかもしれませんが、紙だって多く作って刷らずにその費用を飢餓に苦しむ国々に送れば同じことです。一番の違いは、新聞社は政治力が強く、セブンイレブンは新聞社ほどは政治力が強くなかった、ということではないでしょうか。
 社説で各社が言っていることは概ね正しいと私は思います。ですが、どのような椅子に座って社説を書かれているかというのを考えると、何か不思議な気持ちになってしまいます。

ニュース | 【2009-06-23(Tue) 12:10:02】
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