< 思ったより大きく、効果もありそうな市民公益税制改正(NPO税制改正) kenji145のひとり言日記
プロフィール

kenji145

Author:kenji145
 男。年齢は書かないことにしました。趣味は競馬、ゲーム、ネット、ドライブなど。詳しくは下記サイトを。

kenji145の募金りんく~クリック募金の紹介とアクセス募金~
 クリックするだけ、無料でできる募金サイトのリンク集。アクセス募金も実施中。このblogのメインサイトです。

カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
RSSフィード
QRコード
QR
その他
あわせて読みたいブログパーツ

思ったより大きく、効果もありそうな市民公益税制改正(NPO税制改正)
市民公益税制PT報告書の概要

1 所得税の税額控除制度の導入(平成23年分から適用)

(1)認定NPO法人に対する寄附について、所得税において新たに税額控除を導入する(所得控除との選択制)。
〔控除割合〕 寄附金額の40%(地方税10%と合わせて50%)
〔控除限度額〕所得税額の25%

(2)公益社団法人又は公益財団法人、学校法人、社会福祉法人及び更生保護法人のうち、パブリック・サポート・テストと同様の要件と情報公開の要件を満たすものに対する寄附金について、税額控除を導入する。


2 認定NPO法人制度の見直し

 内閣府において、「新しい公共」の枢要な担い手となるNPO法人の健全な発展のための必要な環境整備を行うことを目的とした新法(又はNPO法の改正)により、新たな認定制度が整備されることを目指す。それまでの間の対応として、現行の認定NPO法人制度の認定基準の見直し等の一部について平成23年度から税制上の措置を講ずる。

(1)平成23年度より税制上対応する措置

① 認定要件の見直し
・PST要件に絶対値基準を導入し、現行の判定基準との選択制とする。その具体的水準は、「寄附金額が年3,000円以上の寄附者の数が年平均100人以上」とする。
・地方団体が、その域内に事務所を有するNPO法人のうち、条例において個別に指定したものは、PST要件等を免除する。
・PST要件の基準を5分の1以上とする特例を恒久化するほか、小規模法人の特例や初回の認定申請の実績判定期間を2年とする扱いを存置する。

② 認定取消しの場合の取戻し課税
・認定NPO法人のみなし寄附金について、認定取消しがあった場合には、取戻し課税を行うこととする。

(2)新たな認定制度の創設と税制上の対応

 内閣府は、関係省庁の協力を得て、新たな認定機関のあり方等、下記の内容について、地方団体と協議を行い、その協議を整えた上で、平成24年4月から新たな認定制度が開始されるよう、次期通常国会において所要の法整備が行われることを目指す。

(a) 新たな認定機関等:認定事務を国税庁からNPO法人を認証した地方団体に移管する。これと併せ、2以上の都道府県に事務所を設置する法人の認証事務を内閣府から主たる事務所の所在する都道府県に移管する。内閣府は、都道府県に対し情報の提供その他必要な支援を行う。

(b) 「仮認定」の導入等の支援:設立初期の活動支援として、設立後5年以内のNPO法人でPST要件以外の認定要件を満たすものは、1回に限り、有効期間3年の「仮認定」を受けることができることとする。

(c) 監督規定の整備等:新たな認定制度に基づき認定されたNPO法人(「仮認定」を含む。)の適正な運営を確保する観点から、監督規定の整備等を行う。

(d) 新たな認定制度の下での税制措置:新制度に現行と同様の認定基準が設けられる前提で、現行の認定NPO法人と同様に、寄附金控除やみなし寄附金制度の適用を認める。「仮認定」については、寄附金控除を認める。
 みなし寄附金について、社会福祉法人等と同等の監督規定等が整備される場合には、それらと同等の損金算入限度額(所得金額の50%又は200万円のいずれか大きい金額)に引き上げる。


3 地域において活動するNPO法人等の支援(個人住民税)

(1)寄附対象団体の拡大:認定NPO法人以外のNPO法人への寄附金であっても、地方団体が条例において個別に指定することにより、個人住民税の寄附金税額控除の対象とすることができることとする。

(2)地方団体によるNPO支援:個人が特定のNPO法人等へ助成することを希望した地方団体に対する寄附金については、原則としてふるさと寄附金に該当することとする(この場合、所得税も同様の取扱いとする。)。

(3)適用下限額の引下げ:個人住民税における控除対象寄附金の適用下限額を2千円(現行5千円)に引き下げる。

※(1)及び(3)は、平成24年度分の個人住民税から適用(平成23年中の寄附金から対象)。


 ◆市民公益税制
 ◇NPOへ寄付しやすく 住民税含め最大5割控除
 個人がNPO法人などに寄付した場合の税制優遇制度を大幅に拡充した「市民公益税制」が導入される。所得税と住民税を合わせると最大で寄付額の約5割を納税額から差し引くことが可能となり、寄付者のメリットが増す。寄付文化を育成し、NPO法人の活動を支援するのが狙いだ。
 控除が受けられるのは寄付が2000円を超えた場合で、所得税額から直接差し引くことができる「税額控除」額は寄付者の年間所得税額の25%が上限。現行でも寄付の優遇制度はあるが、税額控除ではなく、課税対象の所得から寄付金の一定割合を控除する「所得控除」方式で、寄付者のメリットは薄かった。
 例えば年収500万円のサラリーマンが5万円を寄付した場合、現行制度では5万円から2000円を差し引いた分だけ課税所得が減るものの、減税額はこれに所得税率10%をかけた4800円に過ぎない。新制度では5万円から2000円を差し引いた額の40%に当たる1万9200円が減税される。住民税の減税分も合わせれば最大で2万4000円に達する。
 来年1月以降に実施された寄付から適用する方針だ。【植田憲尚】
(毎日新聞 2010年12月17日 東京朝刊)


 先日、税制改正について書いた際にNPO税制改正についてもさらっと書きましたが、よくよく考えてみるとかなり大きな改正です。この改正がなされた経緯を調べると、鳩山由紀夫前総理が「新しい公共」のなんとか会議とかを立ち上げて、総理辞任後も民主党内で新しい公共の調査会か何かを立ち上げてやってきた成果のようです。鳩山前総理というと今や「駄目な森元総理」という感じでフィクサー気取りの老害というイメージしかありませんでしたが、やることは一応やっているんだな、と。まあ、これを置き土産にしてくれてもいいような気もしますが。

■税額控除

 まず、寄付する側にとっては税額控除の導入はかなり大きいです。前回も掲載した毎日新聞の例示がわかりやすいですが、これに加えて適用下限額も5,000円から2,000円に引き下げられています。また、寄付する側にとっては所得税で国から戻ってこようが住民税で自治体から戻ってこようが、戻ってくるお金に色が付いている訳ではないので分けて書く必要は感じません。なので少し書き換えると、

現行制度では5万円から5,000円を差し引いた分だけ課税所得が減るものの、減税額はこれに所得税率10%をかけた4,500円に過ぎない。新制度では、5万円から2,000円を差し引き、これに所得税率10%をかけた4,800円の減税(所得控除)と、5万円から2,000円を差し引いた額の50%(所得税40%+住民税10%)に当たる2万4,000円の減税(税額控除)を選ぶことができる。

 となります。当然、メリットの大きい税額控除を選ぶことになります。限度額として所得税額の25%という上限が設けられていますので、2万4,000円のうち、所得税分1万9,200円に×4した7万6,800円以上所得税を支払っていないと、還付金額が減ることになります。が、通常5万円も寄付する人ならそのぐらい所得税は支払っていそうではありますが。
 つまり、5万円寄付して2万4,000円戻ってくる。2万円なら9,000円、10万円なら4万8,000円。寄付してもほぼ半額が戻ってくることになります。確定申告とかの手間が少し増えるとかはありますが、これだけの額が戻ってくるのは大きく、これなら少しぐらいは寄付してもいいかなと思う人も増えてくるのではないでしょうか。ちなみに適用は平成23年1月1日からのようなので、寄付をしようと思っている人はあと何日か待った方がいいかも。

■認定制度の見直し

 寄付されるNPO側にとっても、認定基準が大幅に緩和されます(寄付する側から見れば、寄付して寄付控除になるNPOが増えます)。大きくてかなり有名なNPOなのになぜか認定NPO法人になっていなくて、寄付しようとしても寄付控除が受けられないので他のところにと思った経験も何度かありますが、そういったところはだいたいが事業収入が多くてパブリックサポートテスト(PST)の基準である全収入に占める寄付の割合が1/3以上(現在は特例で1/5以上に緩和)というのを達成していないからのようです。例えば学生に奨学金を無利子や低利で貸すようなNPOだと、学生が卒業後に行う返済金が事業収入に入ってしまうため基準を達成できないという話も聞いたことがあります(微妙に違うかも)。この「寄附金額が年3,000円以上の寄附者の数が年平均100人以上」という絶対基準の創設により、そのような事業収入が大きなNPOでも認定NPO法人化することが可能になります。
 また、PST基準の特例1/5以上が恒久化されるというのは、既に特例を生かして認定NPO法人化されたNPOにとっては不安が解消されることになるはず。まず無くならないだろうとは思いつつも、万が一特例が無くなってしまったら認定NPO法人の取消しとなってしまうかもしれませんので。
 さらに、設立後、5年以内のNPOに対する「仮認定」も、新たなNPOが立ち上がりやすくなる仕組みになるはずです。小さなNPOはあまり知られておらず、当然寄付控除も無いため寄付するメリットも少ないので、認定基準の壁が高くてなかなかそれを越えられないという話も聞きます。この仮認定の創設で壁がほとんど無くなり、寄付を受けられる体制を作ることができます。ただし、有効期間3年なのでその間に努力して、PST基準か絶対基準かどちらかを達成しなくてはなりませんが、それが無いとどんなNPOでも認定されてしまうことになるので当然でしょう。
 問題は、地域に密着するNPOの問題。全国規模のNPOや東京など大都市のNPOなら良いのですが、東北とか四国とかのある県に密着するような小さなNPO法人だと3,000円以上寄付する人が年平均100人以上という壁は結構高いと思われます。他県からの寄付はあまり期待できないですし、自分の県はたいして人口も多くないので。こういうNPOを拾い上げるために条例による要件免除等も考えられているようです。ですが、ちょっとわからないのが条例による場合は寄付控除が住民税だけなのか所得税+住民税なのかという点。ちょっと読んだり他を少し調べただけでは分かりませんでした。住民税だけだと少額なのであまり効果が無さそうです。所得税もだとしても、自治体がわざわざ条例できめ細かくNPOを認定してくれるでしょうか。自治体によっても差が出そうですし、客観的な基準無しに認定して、それで税金(特に国税)が変わるというのもちょっとおかしいような感じもします。また、腐敗とかもありがちな話で、それによってかえってNPOに対する信頼を失わせる結果とならないか危惧してしまいます。それよりも、ある一定地域のみで活動するNPOの場合は、その地域の人口によって100人という基準を80人とか50人とかに減らすとか、何か客観性のある基準にした方がよいのではないかと私は思っています。

■まとめ

 ということで、これにより認定NPO法人の数が増え、寄付する人の数も増えることが期待されます。改善の余地はまだあるとは思いますが、それでも今回の改正はこれまでの微修正と違い大幅な改善であり、このことは素直に評価していいと思います。
 なお、現在はねじれ国会のため、予算は通るけど関連法案は微妙という状況ですが、検索してみると公明党も似たような内容を菅総理に申し入れしているようです。そのため、この内容に関しては比較的成立しやすいのではないでしょうか。

ニュース | 【2010-12-21(Tue) 13:13:45】
Trackback:(0) | Comments:(0)
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Google Ad
CalendArchive
サイト内検索 by Google
カウンター
リンク



このブログをリンクに追加する